相続時精算課税制度
Q 相続時精算課税制度とは何ですか?
A まず、贈与税の課税制度には暦年課税と相続時精算課税の2つがあります。
相続時精算課税制度とは60歳以上の者から20歳以上の推定相続人及び孫に贈与を
した場合2500万円以内であれば贈与税がかからず、2500万円を超えた部分に
ついては一律20%の贈与税とする制度です。
相続発生時には贈与した財産を相続財産に含めて計算し、相続税が必要な場合は
そこから差し引いて、逆に贈与税の支払いが多い場合は還付を受けられます。
もうひとつの暦年課税はその年の1月1日から12月31日までの間に受けた贈与の額が
110万円を超える場合は贈与税が発生するというものです。
相続時精算課税制度のメリットとしては一度に多額の贈与ができること、収益物件の贈与で
あれば今後発生する収益は受贈者の財産となるので相続財産の増加を防げること、
将来値上がりする見込みがある財産であれば事前に贈与することによって値上がり分
の価値を相続時に計算しなくてよくなることなどあります。
デメリットとして注意が必要なのは相続時精算課税制度を一度選択してしまうとこの
暦年課税制度には戻れなくなることです。
なので長い目で見れば相続時精算課税制度を利用しない方が得な場合があります。
あとは、小規模宅地等の特例が受けれないなどデメリットもある制度ですので
事前にご相談ください。